≪お話のお相手≫ゆかいさん…東京都出身、東京都在住の男性。FoZZtoneのコピーバンドを結成、ギターボーカルを務める。2014年6月に開催された第2回FoZZheadsセッション会にも参加。
収録日:2014年7月26日14:00~@東京都世田谷区
――初めて行ったライブって何でしたか?
「高校生の時のBUMP OF CHICKENですね。ありがちですよね(笑)、でも本当に死ぬほど大好きでした」
――バンプは何で知ったの?
「1コ上のお兄ちゃんが聴いてたんですよね。中学2、3年生の時に聴き始めたんですけど、それまではJ-POPとかも全く聴いたことなくて。完全にBUMP OF CHICKENから音楽に入って、そこから2年間くらいは本当にBUMP OF CHICKENしか知らなかったですね」
――じゃあ、そのライブはお兄さんと行ったの?
「いや、友達とですね。『ユグドラシル』が出た時のツアーです、Zepp Tokyoでした」
――え、チケットって取れた?
「その時は普通に取れましたね。それでその後の幕張も行って…って感じです」
――その次に行ったライブとかは覚えてる?
「それはよく分からないんですけど、バンプと同じ頃に友達の影響でJanne Da Arcが大好きになって、その2組しか聴いてない期間が2年くらいあったんですけど。でもその後に、また兄の影響なんですけどストレイテナーとかthe pillowsとかsyrop16gとかART SCHOOLとかを聴くようになったんです。だから、誰かの影響じゃなく自分から聴き出したのはGRAPEVINEですね。そこは兄は全く通っていなかったので」
――GRAPEVINEはどこで知ったの?
「それもあんまりきっかけを覚えていないんですけど(笑)、新しい音楽を色々探してた時期があったんですよね。その時に辿り着いたんだと思います。それが高2くらいですね。それからずーっとGRAPEVINE大好きです。GRAPEVINEって、他のバンドの企画に呼ばれた時とかに、やたらひねくれたセットリストを打ってくるんですよ。初めて観るお客さんがいっぱいいるであろうに、すごいコアなところを攻めてくるというか。でも、そういうところも好きなんですよね。音楽以外の考え方というか。だから、他のバンドを聴く時にGRAPEVINEを基準にしてしまっているところはありますね」
――ギターを始めたのもそういうバンドの影響だったの?
「ギターは実はあんまりちゃんとやってたことないんですよ。僕は歌が好きで」
――あ、歌ありきなんだ!
「そうですね。高校の時に軽音部だったんですけど、“歌うならギター持ってなきゃ”みたいな(笑)」
――あるよね(笑)。
「とにかくバンプの藤原さんが大好きで、ああなりたかったんですよね。それで、形から入ってみたというか(笑)。ちゃんとバンドをやっていたわけでもないんですけど。ただ、歌はもともと好きだったんですよ。それこそバンプを聴くようになる前から、中学校では合唱部に入ってたんで。音楽との出会いは、だからクラシック系の方が早かったのかもしれないです」
――合唱を始めようと思ったのは何でだったの?
「それは音楽の先生の影響ですね。もともとその先生の音楽の授業は好きだったんですけど、中学3年生の時に合唱部に誘われたんです。吹奏学部にも入ってたんですけど、ちゃんとやってたのは合唱部の方ですね。その先生は僕が中学に入学したのと同じタイミングで異動してきたんですけど、その先生が合唱部を立ち上げたんですよ。本当にすごい先生で、創部3年くらいで全国大会に行っちゃうみたいな。その2年後には全国優勝しちゃうっていう」
――すご!!
「全国優勝したのは僕の3つくらい下の代ですね。だから、バンドを好きなのと並行して合唱も大好きで、高校1年生の時にその先生が今度は合唱団を作るっていうので、その創立メンバーとして入団しました。それから5、6年くらいその団で活動してましたね」
――その先生に合唱の魅力を教えてもらった感じなんだね。
「そうですね、だから音楽をやっていると合唱をやってた時のことを思い出しますね。ロックを聴く時も、たぶんそういう要素に左右されてる部分があるのかもしれないです。歌詞に関して言うと、聴く人によってどうとでも取れるものが好きなんですよ。作詞した人にとっては正解があるのかもしれないけれど、十人十色の見方ができるものを作っている視点が好きでなんです。それこそ合唱で培った考えなんですけど、“歌詞なんだから”っていうか…なんでしょう、せっかく歌にして歌ってるんだから普通の詩でもないし、歌にしてこそ意味のある歌詞じゃなきゃ嫌なんですよね。歌詞だけで読むのもあんまり好きじゃないし、逆に歌詞を読まずに聴いて何言ってるか分かんないけどなんか良いっていうのもありますね」
――改めて歌詞カード読むと“こんなこと言ってたんだ!”ってなるよね(笑)。
「そうそう、まさにそれですね!」
――今は自分でFoZZtoneのコピーバンドやってるけど、どう?
「単純にすっごい楽しいですね!」
――ちゃんとバンドやるのは初めてだよね? 自分で演奏する側としてのバンドの魅力って何だと思う?
「また吹奏学とか合唱と比べちゃうんですけど、そこには指揮者がいるんですよね。指揮者ってすごい重要で、だから演奏は指揮者の思い通りになるんですけど、バンドって誰も指揮してくれる人がいないので(笑)。強いて言えばドラムなんでしょうけど、まぁそこはリズムの問題ですし。だからあの…自分でやんなきゃいけないんだなって(笑)。そこがまた楽しい」
――なるほどね! それは本当に合唱通ってきた人の感想だよね!
「スタジオ入って“さぁ合わせよう!”って構えた時に、“あ、いないんだ!”ってなりました(笑)。組んだのが今年の3月で、6月末のセッション会までに7、8回くらいスタジオに入りました。そこで演奏して帰りに呑みに行ってカラオケ行って…みたいな。青春してましたね、部活やってた頃を思い出しました(笑)。みんなで練習して本番を迎えて…っていう一連の流れ」
――楽しそう(笑)。
「コピバンだけど、完璧にその通りにやる必要なんてないし、どうアレンジしてもいいんだって思って。普段音楽を聴いている時でも、無意識にですけど“こう歌ってくれたら気持ち良いな”っていうのがあって、それを歌えたら良いなって。自分で表現していきたいって思います。でもそれよりも何よりも、ただ好きな曲を演奏してるっていうだけで楽しいですね、本当に。メンバーもいい感じにいい奴らが集まったので、バンドはもう楽しさしかないです。今、NICO Touches tha Wallsのコピバンもやろうかって話してるんですよ。ニコも大好きなので」■
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