夏帰×ツルヤ―歌、ライブについて

≪お話のお相手≫ 夏帰さん… 群馬県出身、東京都在住の20代女性。ヴォーカルと作詞を中心に音楽活動中。 2011年からシングルの配信やライブなどで活動をしていた“Quartz Lamp”(クォーツランプ)の活動休止後、2013年に弾き語りユニット“N&N's”を結成。同年末に開催されたFoZZtoneセッションにも参加。

収録日:2014年2月4日(火)20:30~ @東京都渋谷区

——いつ頃から歌われてらっしゃるんですか?

「音楽は…高校の終り頃に芽生えてしまって(笑)。Syrup16gやFoZZtoneにだいぶ感化されて。学校の校庭とか、あと演劇部員だったので練習場所のホールとかでひたすら歌ってましたね。もう、“歌ってるやつ”として周りから認識されるまで(笑)。そのころiPodに入れてた曲、それこそFoZZtoneなんかも全部、1人でずーっと歌ってて(笑)」

——その頃のシロップって解散間近でしたよね?

「ちょうどギリギリ。ライブは解散前の2回くらい観られました」

——シロップやフォズを知ったきっかけは?

「シロップは高校の同級生から。でもフォズはネットで名前見て気になって、検索して聴いて…ですね」

——それまでもネットで…YouTubeとかで音楽を聴かれていた?

「その頃、残響レコード(2004年設立のインディーズレーベル)とかが流行ってる時で、

なんかもう情報がバーってなってる時代だったんですよね」

——そしてご自分でも歌うようになって…。演劇はそれ以前からずっとやってらしたんですか?

「や、演劇部は中学でもやってたんですけど、高校では私が2年の時に演劇部ができて。私、高3の時に生徒会長やってたんですけど、それが終わるのと入れ替えみたいに“あ、演劇部楽しそう”って(笑)。単位制だったんで4年目があって、5月に会長の任期が終わってから入部してそこから秋までいて、その間の地区大会と県大会の舞台に参加しました。でも、引退してからも後輩が練習してる隅っこで勉強したりしてましたね。お前まだいるのかよって(笑)」

——演劇の傍らで勉強(笑)。それからステージで歌い出した?

「…まぁ、“自分は何で生きてるんだろう”、みたいな」

——その年代はそういうこと考えますよね。

「…シロップ観てて、“あ、こういう人たちでも素晴らしい曲が作れるんだ”って(笑)。歌の素晴らしさはわっち(渡會将士さん/FoZZtone)に教わりました。あの巧さ。だから私はわっちを観ているとライバル心が湧いてきてしまう(笑)。  “この人を超えてやるんだ、私は!”って思うタイプのファンです(笑)」

——ひとつの超えるべき壁として(笑)。

「お力があることは知っていながらも、目標として」

——フォズに限らずに初ライブっていつですか? 観に行ったのと、あとご自分がステージに立たれたのは。

「自分では2年前、Quartz Lampで。観客としては最初、中学の時に声優さんのライブを観に行って。

本当に音楽の初ライブっていうと中学の時にポルノグラフィティ」

——ああー! どこに行かれました?

「ベスト盤が出た後のツアーが初めてでした。大好きだったTAMAさんが抜けた後に、やっと行けたんですよね」

——でも相当好きだよね。声優さんから入って…それはもう小学生の頃とかから好きでしょ?

「そうですそうです(笑)」

——で、ポルノかぁ。なんとなく分かるなぁ、中学生くらいの時に。

「で、同じ時期にバンプがあり、アジカンがあり。で、ロキノン系に行くわけです」

——きっかけは? 彼らはTVにはあんまり出てなかったよね。

「なんでだろう……あ! 縛りカラオケ(ひとつのアーティストを歌うための集まり)のオフ会だ(笑)!! そこで他の人たちが歌ってて!」

——なるほど(笑)。ライブにはどのくらいの頻度で行かれます?

「あー、私は『これ!』と決めたライブに行きたいのでワンマンが主ですね。フェスとかはあまり。だから、山田さん(2013年のFoZZtoneのライブに全て行った方)とか本当にすごいなぁって」

——去年は何本くらい行かれました?

「両手に収まるくらいですかねー。“これは絶対だ”っていうライブとか、尺長めなのとかを狙ってます。自分の体力とか時間の余裕も考慮して、確実に楽しむぞって(笑)。もっとどんどん日常から外れていきたいんですけど(笑)」

——もうどんどん外れていきましょう(笑)。それではご自身の活動について。下北沢MOSAiCでライブをされたとか。

「そうですね、1月にMOSAiCさんで。初めてで全てがでおぼつかなかったんですけど、本当に暖かく受け入れて頂いて。でも相方のギターの弟君(N&N’sでの呼称)が高3なんで、今ガンガン活動できないんですけど。っていうか何をやらせてるんだって話ですけど(笑)、今はそのN&N’sで活動してて。休止してるQuartz Lampも仲違いしたわけじゃないのできっかけがあればそちらも」

——Quartz Lampはバンド?

「いや、それもギター/作曲とのユニットで。でも…バンドしたいんですよ! ピアノもやってたし、ギターもベースも持ってるんだけど、ステージで演奏できるかな…って感じで。ギター、本当に竹尾さんに習いたいなぁ(笑)」

——だよね、バンド好きだからね(笑)。

「フォズの『水際』とかもカバーしてるんですけどね。大阪の水辺バルというイベント(天満橋や道頓堀など川辺の街で行われた街バル)で、弟君が来られなかったのでオトナモードの高橋啓太さんにギターをやってもらって、まさに水際で『水際』をやって! 高橋さんが “昔、モザイクでフォズと対バンしたよ”とか話して下さって」

——すごい!!

「…節目節目にフォズのライブがあって、それでわっちの歌を聴いて、 “すごい! でも私はこれを超えてやるんだー!!”って、謎の闘志が(笑)。救われてもいるんだけど、同時に対抗心も燃やし(笑)。フォズのU-22募集(2012年、FoZZtoneがツアーのオープニングアクトを22歳以下の学生バンドから募った)の時に、私、22歳で学生だったんだけど応募できるスタートラインにも立ててなくて、悔しくて」

——じゃあ今後の目標は?

「とりあえずCDを出すのが目標です。CDも初めてで至らないところはあると思うんですが、よろしければ聴いてやって下さい」

——次回のライヴは?

「夏頃ですかね。レパートリーも多くないし新しいことにも挑戦していきたいので、準備には充分時間をとりたいです。ステージに立つのはやめられないですね。やっぱり目標があると推進力が生まれます」

——目標は渡會さん(笑)?

「そう! あの人を超えるにはステージに立つ以外はないから、やり続けます(笑)!」■

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